
これまでは、比較的ページ数の少ない自己啓発本を読んで、紹介してきました。
これからは、ページ数の多い自己啓発本を読んで、紹介していきたいです。
その前に本を読んで勉強するということなので、自己啓発本として「問題解決大全 ビジネスや人生のハードルを乗り越える37のツール」を読むことにしました。
この本書は、以前に紹介した「アイデア大全 想像力とブレイクスルーを生み出す42のツール」の続編という形の本です。
まだ、「アイデア大全 想像力とブレイクスルーを生み出す42のツール」を読んでいない人は、本書を読む前に「アイデア大全 想像力とブレイクスルーを生み出す42のツール」を読んだ方が良いです。
問題を解決するアイデアを思い付いた後に、問題を解決するアイデアを実行する方法が記述されているという感じです。
紹介されている問題解決を応用して、老後の生活について問題解決することで、本書を紹介します。
著書
読書猿は、日本人の読書家で、ベストセラー作家で、本書以外に「アイデア大全 想像力とブレイクスルーを生み出す42のツール」と「独学大全 絶対に「学ぶこと」をあきらめたくない人のための55の技法」の本の著作者でもあります。
読書猿は、幼少期から読書が苦手なのに、昼間は働きながら、通勤電車の中で原稿を書いたり、読書をしたりしているようになったのはすごいです。
問題解決とは
現在の困難や窮状と未来の目標のギャップを「問題」として捉え、未来の目標へ到達するための手段・方法を「解決」としています。
未来を変えるには、自分の制約を外して、アイデアを実現しなければなりません。
自分の制約には、自分の内にある制約と自分の外にある制約があります。
アイデアが、自分の内にある制約を外します。
問題解決が、自分の外にある制約を外します。
多種多様な問題を、既存の方法で解決するためには、問題解決は抽象度が高くなる必要があります。
新たに出現する問題を、既存の方法で解決するためには、問題解決を生み出す問題解決という再帰的になる必要があります。
問題解決は、過去に生み出されてきました。
過去に生み出された問題解決を知り、現在の問題解決を行うことができます。
対象読者
現在の困難や窮状に直面し、未来の目標のために行動を起こさなければならない人です。
現在の困難や窮状に直面するためには、分からない問題を認識しなければなりません。
未来の目標を達成するためには、分からない問題を解決しなければなりません。
つまり、問題解決が必要になります。
人生経験が少ない若い人ほど、問題解決を必要としています。
若い人ほど問題解決が必要だと思いつくこともなく、コスパが良い、タイパが良いなどと言って、ハウツーに頼ります。
ハウツーに頼よる若い人は、業務を任せてもらえないと言いますが、予想外のことが起きる業務ではハウツーに頼るしかない若い人には任せることができません。
若い子供の抱えている目標に気づいた親は、問題解決を必要としています。
ハウツーに頼りってきた親は、問題解決が必要だと思いつくこともなく、ハウツーや専門家を頼ります。
自らが直面する目標を達するためにハウツーや専門家では解決できない人は、問題解決を利用して、目標を達成しなければなりません。
対象読者は、自らの目標に達するためにハウツーや専門家では解決できない人です。
本の構成
問題解決をリニアな問題解決とサーキュラーな問題解決の2種類に分けて説明されています。
リニアな問題解決を問題の認知、解決策の探求、解決策の実行と結果の吟味に分けて、ツールが紹介されています。
サーキュラーな問題解決を問題の認知、解決策の探求と解決策の実行に分けて、ツールが紹介されています。
問題の認知のツールを使用して問題を認識し、目標を設定し、解決策の探求のツールを使用して解決策を探し、解決策を選択し、解決策の実行のツールを使用して、結果を予測し、進捗を管理し、結果の吟味のツールを使用して結果の検証を行い、総括して、得られた知見を知識化します。
PDCAサイクルに似ています。
ツールに対して「難易度」、「開発者」、「参考文献」と「用途と用例」が記述されています。
ツールに対して「レシピ」として、ツールを実行する方法と他のツールとの関係性が記述されています。
ツールに対して「サンプル」として、ツールに対する実例が記述されています。
ツールに対して「レビュー」として、ツールに対する見解や背景が記述されています。
第1部 リニアな問題解決
直接的な因果関係を基礎に置く問題解決の総称です。
究極的な原因にたどり着き、究極的な原因を除去し、問題を解決します。
第1章 問題の認知
- 01 100年ルール
- 02 二ーバーの仕分け
- 03 ノミナル・グループ・プロセス
- 04 キャメロット
- 05 佐藤の問題構造図式
- 06 ティンバーゲンの4つの問い
- 07 ロジック・ツリー
- 08 特性要因図
01 100年ルール
老後の生活は、100年後には死んでいるが、後世に何かを残したい。
老後の生活は、5年後には老化が進んで、行動範囲が狭くなり、できないことが増え、問題が多くなります。
老後の生活は、5分後には、現状と何も変わらず、問題はありません。
老後の生活は、5年以内に老化を遅らせ、行動範囲を広げ、できることを増やすことで、問題を少なくできるということです。
スポーツジムに通い老化を送らせます。
ブログ記事を書くために行動することで、行動範囲を広げ、できることを増やします。
問題を認知し、判断、問題の大きさや問題の重大さを見直したりするために使用します。
02 二ーバーの仕分け
老後を過ごす | ||
---|---|---|
問題の部分 | 可変度 | 可変度の根拠 |
老化が進む | 5 | スポーツジムで体を鍛えることはできるが、目など鍛えられない部分はあります |
働けなくなる | 3 | 屋外での立ち仕事は困難等で、職種が限られています |
資金がない | 3 | 老後にできることが限られ、諦めざる得ないことが増えます |
部屋に引きこもることが多くなります | 6 | ブログ記事を書くために、遠くない場所に出かけることはできます |
部屋に引きこもることが多くなります | 6 | ブログ記事を書くために、遠くない場所に出かけることはできます |
体重が増え、筋力が衰え、できないことが増えます | 8 | スポーツジムで体を鍛えることはできます |
スポーツジムでダイエットをして体を鍛え、体に無理をせずに働き、収入を得て、働くことやブログ記事を書くために外出する機会を増やして、老後の生活の問題を解決します。
ぐずぐず主義克服シートとして利用し、問題を解決します。
ミラクル・クエスチョンとスケーリング・クエスチョンも参考にします。
問題を認知し、困難に圧倒され、どこから手を付けるべきかを見出すために使用します。
03 ノミナル・グループ・プロセス
複数の人で行うので、一人で行うには向いていません。
04 キャメロット
理想の老後の生活を想像します。
⇒健康で、のんびり生きて、今までに行えなかったことを行いたい。
理想の老後の生活と現状の老後の生活を比較し、違いをリストアップします。
⇒健康:予想以上に老化が進み、行いたいことができません。
のんびり生きる:毎日を自由に過ごせているので、のんびり生きています。
行えなかったことを行いたい:健康と資金に問題があり、行えないことが多くあります。
リストアップされた違いについて、いろいろな観点から分析します。
⇒原因:のんびり生きることで老化が進み、健康を守りながら働くことができずに資金を増やせず、行いたいことも行えません。
条件:のんびり生きると生きることで、老化が進み、働くことができず、行いたいことができません。
問題が分からないとき、どこから手を付けるべきかを見出すために使用します。
05 佐藤の問題構造図式
問題の構造を目標、入力、プロセス、出力、制約条件と外乱に分かることで、問題の構造を把握します。
目標は、理想の老後の生活をします。
入力は、健康、体力、時間、気力と資金です。
プロセスは、行ったことをブログ記事として公開します。
出力は、ブログ記事が残ります。
制約条件は、健康と体力を維持するために時間に費やさ中ればなりませんし、資金を得るためにも時間に費やさ中ればなりません。
外乱は、気力が続かず、健康と体力を維持することも、資金を得ることもできません。
問題の構造を把握し、問題と原因の関係を整理するために使用します。
06 ティンバーゲンの4つの問い
検討したい対象として老後の生活を決めます。
至近要因:早期退職したからです。
発生要因:会社側から一方的に解雇を伝えられ、業務で痛めた膝を治療するためです。
系統進化要因:業務で痛めた膝についてパワハラとして会社に訴えたからです。
究極要因:膝を直し、体を鍛え、アルバイトで生活できるようにします。
問題の理由・原因を厳密に考え、問題に対する複数のアプローチを整理します。
07 ロジック・ツリー
問題の原因を分析するには「なぜ〇〇なのか?」という「why-whyツリー」を使用します。
問題の解決策を作り出すには「〇〇するには、どのようにすれば良いのか?」という「how-howツリー」を使用します。
出発点になる質問を「老後の生活を豊かにするには、どのようにすれば良いのか?」に決め、「how-howツリー」を使用し、問題の解決策を作り出します。
老後の生活を豊かにするには、どのようにすれば良いのか?
⇒やりたいことをする。
⇒やりたいことが多く、本当にやりたいことを選択しなければならない。
⇒やったことがないことをする。
⇒ブログ記事になるような読者に役に立つことをする。
⇒やりたいことではあるが、体力的にできないこともある。
⇒ダイエットをする。
⇒食事からの摂取カロリーを減らす。
⇒間食をなくす。
⇒おやつを止める。
⇒空腹感を感じていないのに、食べてしまう。
⇒水中歩行、水泳を行う。
⇒やりたいことをする時間が無くなる。
⇒短期集中して、ダイエットと体を鍛えることを成功させる。
⇒取り組む時間を減らして、維持に努める。
⇒飲み物からの摂取カロリーを減らす。
⇒炭酸飲料を控え、スポーツドリンクやお茶を飲むようにする。
⇒スポーツジムで体を鍛える。
⇒やりたいことをする時間が無くなる。
⇒短期集中して、ダイエットと体を鍛えることを成功させる。
⇒取り組む時間を減らして、維持に努める。
⇒やりたいことではあるが、資金的にできないこともある。
⇒アルバイトをして資金を得る。
⇒やりたいことをする時間が無くなる。
⇒アルバイトができるだけの体力、気力がない。
⇒やりたいことを行い、資金を得る。
⇒試みてはいますが、実現は困難です。
⇒資金的にできる範囲内で行う。
⇒やりたくないことをしない。
⇒体力的に無理なことはしない。
⇒膝、腰、視力が衰えているので、膝、腰、視力へ負担がかかることはしない。
⇒ストレスに感じることはしない。
⇒朝早く起きるのはストレスになる。
⇒通勤時間に通勤したくない。
⇒近所で、時間をずらして働きたい。
簡単な問題を扱うのに向いています。
マインドマップにも似ています。
複雑な問題を扱うには、因果ループ図や現状分析ツリーを使用します。
問題の原因を系統的に分析し、解決策を系統的に網羅します。
08 特性要因図
充実した老後という特性を決めて、右端に書きます。
体力、知力、時間と資金という大まかな特性を大骨に記入します。
体力を筋力、ダイエットという具体化します。
知力を新しいことを行い、ブログ記事に書くという具体化します。
時間は、やりたいことを中心にバランスを考え、妥協するという具体化します。
資金は、アルバイトをする、ブログ記事を書籍化するという具体化します。
体力と知力は、何をするにしても重要です。
時間と資金力は、重要ですが、バランスをとることで両立させます。
体力は、水中歩行、水泳とマシンジムで回復し、維持します。
知力は、新しいことを行い、ブログ記事に書くことで、維持します。
時間は、やりたいことを中心に行います。
資金は、やりたいことをする範囲で、アルバイトを行います。
佐藤の問題構造図式から分かるようにアウトプットがコントロールできることは、問題解決ではありません。
二ーバーの仕分けから分かるように、コントロールできないことをコントロールすることにより起きます。
問題の原因を網羅した上で、目標到達のための必要な事柄を確認します。
第2章 解決策の探求
- 09 文献調査
- 10 力まかせ探索
- 11 フェルミ推定
- 12 マインドマップ
- 13 ブレインライティング
- 14 コンセプトマップ
- 15 KJ法
- 16 お山の大将
- 17 フランクリンの功罪表
- 18 機会費用
- 19 ケプナー・トリゴーの決定分析
09 文献調査
充実した老後は、既に確立された解決法があります。
充実した老後を解決したことはなく、自分に合う問題解決を既存の確立された解決法から探します。
図書館で調べるには労力が多く必要です。
インターネットで情報を得ることで代用したいです。
行動デザインシートによると調査をして成功すると、調査をより行うことという良い循環が生まれます。
既存の解決策を使うために、色々な解決策や役に立つ情報を探し、問題を解決します。
10 力まかせ探索
「充実した老後を過ごす」という答えの条件を定義します。
「したいことをする」、「行ったことをブログ記事に書く」、「ブログ記事をまとめて本を出版する」という解の候補を選びます。
「充実した老後を過ごす」の条件を解の候補が満たしていることを確認し、もう選ぶ候補はないので、ここで終了します。
どう取り組んでいいかわからない問題や参考になる知識や情報が乏しい問題に取り組み、問題を解決します。
11 フェルミ推定
数値化された目標を設定します。
ロジック・ツリーを使用して、数値化された目標を分割します。
目標を分割したことを数値化します。
数値化できない場合は、幾何平均を採用します。
分割した数値を掛け合わせて答えを得ます。
自己啓発本を読むという目的を設定します。
⇒150冊の自己啓発本を読み、自己啓発本に関する本をAmazon Kindleを利用して出版します。
既に、32冊の自己啓発本を読んで、ブログ記事にしています。
毎月1冊の自己啓発本を読んで、ブログ記事にします。
⇒10年で150冊の自己啓発本を読み、ブログ記事にすることができます。
⇒自己啓発本に関する本をAmazon Kindleを利用して出版します。
データが不足しているが判断しなければならないとき、曖昧なイメージや直感を数値に変換し、問題を解決します。
12 マインドマップ
マインドマップは、多くの会社がパソコン上でマインドマップを書くソフトウェアを販売しています。
目的に合ったソフトウェアを利用するのも良いとでしょう。
本を書く際にもマインドマップは使用できます。
自己啓発本に関する本
⇒序文
⇒自己啓発本の定義を説明し、ハウツー本、実用書、ビジネス書や自伝も含めます。
⇒紹介する自己啓発本を説明します。
⇒年代別に勧める自己啓発本
⇒目的別に勧める自己啓発本
⇒著名人が書いた自己啓発本
⇒ベストセラーとなっている自己啓発本
⇒自己啓発本の年表
⇒索引
情報やアイデアを整理し、思考プロセスを再利用な形で残し、問題を解決します。
13 ブレインライティング
6人で、5分間に3つのアイデアを書いて、他の人に渡して同じように3つのアイデアを見ながら新しい3つのアイデアを書いて、これを繰り返し、30分間で6×3×6=108個のアイデアを得ます。
6人に以下のような用紙を配り、アイデアを書いてもらいます。
一人目 | アイデア 1-1 | アイデア 1-2 | アイデア 1-3 |
---|---|---|---|
二人目 | アイデア 2-1 | アイデア 2-2 | アイデア 2-3 |
三人目 | アイデア 3-1 | アイデア 3-2 | アイデア 3-3 |
四人目 | アイデア 4-1 | アイデア 4-2 | アイデア 4-3 |
五人目 | アイデア 5-1 | アイデア 5-2 | アイデア 5-3 |
六人目 | アイデア 6-1 | アイデア 6-2 | アイデア 6-3 |
書きあがった用紙を、切り分けて、バラバラにして、JK法(発想法、まんがでわかる 発想法や続・発想法)を使用して、アイデアを創ることもできます。
複数人で、短時間でアイデアを量産し、問題を解決します。
14 コンセプトマップ
「充実した老後を生活する」というテーマを決めます。
テーマから「充実」、「老後」、「生活する」というキーワードを選択します。
キーワードを矢印でつなぎ、関係を書き添えます。
「老後」⇒「充実」:したいことをする、資金が足りない。
「老後」⇒「生活」:自立して生活する、資金が足りない。
「充実」⇒「生活」:したいことをするが、資金が足りない。
「資金」⇒「働いて資金を増やす」:ダイエットをして、ジムワークで筋肉を強化しないと、腰を痛める
「資金」⇒「資金の範囲内で過ごす」:資金の範囲内で充実した老後を過ごす
「資金の範囲内で過ごす」⇒「新しいことに挑戦する」:Amazon Kindleを利用して資金を得る
マインドマップより複雑な問題を取り扱います。
さらに、複雑な問題を取り扱いには、KJ法が向いています。
問題、状況、アイデアや解決策について理解し、共有し、問題を解決します。
15 KJ法
JK法については、発想法、まんがでわかる 発想法や続・発想法に詳しく記述されています。
JK法を全て行うことは、大変です。
ブログ記事を利用して、行うこともできます。
アイデアやデータをブログ記事の下書きとして書きます。
新しく出てきたアイデアをブログ記事の下書きに追加するか、新しいブログ記事の下書きとして書きます。
ブログ記事の下書きを実行し、ブログ記事のタイトルを付けて、さらに上位のカテゴリーに分けます。
ブログ記事のタイトルをカードに書いて、最善の位置になるように配置し、関係性を表示します。
配置し、関係性を表示した後で、論理的な矛盾や逸脱がなく、妥当な解釈ができれば、言語化して、Amazon Kindleを利用して出版します。
雑多なアイデアやデータを統合化し、図解化することで、新たな観点や関係性を発見し、問題を解決します。
16 お山の大将
問題を出版する本のタイトルとします。
出版する本のタイトルを多数用意します。
出版する本のタイトルの中から一つを選びます。
他の出版する本のタイトルから一つを選び、二つの出版する本のタイトルを比較し、出版する本のタイトルを選びます。
全ての出版する本のタイトルを比較し、最終的に残った出版する本のタイトルを本のタイトルにします。
素早く意思を決定し、目標を定め、取り組む問題を選んで、問題を解決します。
17 フランクリンの功罪表
決定したい事項を一行目に書き、賛成する理由、反対する理由を列挙し、相殺し、残された理由から設定を下します。
充実した老後を過ごす | |
---|---|
メリット | デメリット |
好きなことをする時間ができる |
|
嫌なことをやることが無くなる |
|
|
|
|
|
|
体を鍛える時間が必要になる |
体を鍛えれば、好きなことをして、嫌なことをすることはなく、充実した老後を過ごすことができます。
意思決定を支援し、アイデアの採用/不採用を決定し、問題を解決します。
18 機会費用
決定したい事項を一行目に書き、得られる便益、必要な費用を列挙し、得られる便益に対して、必要な経費が少ないなら、実行する。
将来のことに対する、便益と経費を算出することは難しく、行うのは大変です。
計画を偏りなく評価し、問題を解決します。
19 ケプナー・トリゴーの決定分析
テーマを決めて、テーマに対する候補を決め、MUST目標として制約条件を数量で記入し、GO/NGを決め、NGとされた候補にはNGという評価を行い、候補から外し、GOとされた候補にはGOという評価を行い、WANT目標を加重計算し、得点の高いのもから順位をつけ、候補を選び、問題を解決します。
充実した老後をどう過ごすか | ||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
本を読んで過ごす | 映画を観て過ごす | 釣りをして過ごす | ||||||||
MUST目標 | 情報 | GO/NG | 情報 | GO/NG | 情報 | GO/NG | ||||
予算は? | 2千円以内 | GO | 1万円以内 | GO | 3万以内 | NG | ||||
時間は? | 2時間 | GO | 1日 | GO | 3日 | NG | ||||
WANT目標 | ウェイト | 情報 | 点数 | 清算 | 情報 | 点数 | 清算 | 情報 | 点数 | 清算 |
楽しい | 6 | あんまり | 3 | 18 | そこそこ | 5 | 30 | 最高 | 10 | 60 |
安い | 5 | 最高 | 10 | 50 | 普通 | 7 | 35 | 高い | 3 | 15 |
ブログ記事 | 4 | そこそこ | 3 | 12 | 普通 | 5 | 20 | 不明 | 3 | 12 |
合計 | 80 | 85 | 87 | |||||||
2位 | 1位 | NG |
複数の候補を順序づけし、最も適した候補を選び、問題を解決します。
第3章 解決策の実行
20 ぐずぐず主義克服シート
解決策をいくつかの作業に分け、困難の予測、満足度の予測を0から100で数値化し、作業を行い、実際の困難さ、実際の満足度を0から100で数値化し、記録として残します。
ロジック・ツリーやさくらんぼ分割法を使用するとこの作業は楽になります。
二ーバーの仕分けを行うとこの作業は省略できます。
ダイエットをする | |||||
---|---|---|---|---|---|
作業リスト | 困難さの予測 | 満足度の予測 | 実際の困難さ | 実際の満足度 | |
1 | カロリーの低い飲み物に変える | 10 | 10 | 10 | 5 |
2 | カロリーの低い食べ物に変える | 50 | 50 | 60 | 60 |
3 | 有酸素運動をする | 70 | 70 | 70 | 80 |
解決策に取りかれなかったり、する気にならなかったり、先送りにしてしまうときに、解決策の作業という仮説を立て、自分で行動し仮説の検証をすることで、解決策を実行します。
21 過程決定計画図
充実した老後を送る、ダイエットをするなど状況変化に対応した過程決定計画図を作ることはできそうですが、ブログにも書きにくいですし、大変そうなので、過程決定計画図を作るのを諦めました。
状況変化や重大事件に対応し、解決策を実行しながら、解決策を修正することで、、解決策を実行します。
22 オデュッセウスの鎖
一般社会で行われている仕事方法です。
仕事を管理者が決められ、仕事の担当者が決められ、管理者は担当者にいつまでに行うのか、達成状況を週一回の会議で報告し、基準を達成しているなら問題なしとされ、基準を達成していないなら、残業するなどの対応策が決められ、基準を達成させられます。
基準の達成は当然と考えられているので、基準の達成時のご褒美はありません。
解決策の失敗を防止し、解決策通りに実行します。
23 行動デザインシート
体を鍛えるために運動を増やしたいです。
現在は、全く体を鍛えていません。
増やしたいので「不足行動シート」を使用します。
体を鍛えるために運動を増やしたい | ||||
---|---|---|---|---|
➀不足行動 | 膝を回復させるため | 膝の様子によるため | YouTubeを見てしまうため | 運動しても体を鍛えるのには時間がかかる |
不足要因 | 行動のきっかけがない、少ない | 行動のハードルが高い | ライバル行動に負けている | すぐに成果や楽しみがない |
➁何が生じている? | 膝が回復した | 膝の様子を確認する | 時間が足りない | 週一回の外出を行う |
対応の軸 | 行動のきっかけを作る | 行動のハードルを低くする | ライバル行動を遠ざける | 行動に対してご褒美 |
➂具体的な対応 | ジムに通う | 水中歩行から始める | YouTubeを見ない | 週一回の外出を行い、運動する |
減らしたい場合は「過剰行動シート」を使用します。
親が子供を叱るという例が記述されているので、子供を持つ親にとって役立つでしょう。
症状処方によって、悪循環にならないことも重要です。
三日坊主を克服し、悪い習慣を止める解決策を実行します。
第4章 結果の吟味
24 セルフモニタリング
ダイエットするための水中歩行をターゲットとする行動を決め、水中歩行を行った日を記録し、月に1回体重計で体重を計り、記録し、ダイエットする目標体重を設定し、これを継続します、
体重が減らない場合は、行動デザインシートを使用して、体重を減らすようにします。
解決策がうまくいったかどうかデータが必要なとき、問題行動を減らしたいとき、特定の行動を習慣づけたいときに、結果を吟味します。
25 問題解決のタイムライン
認知(目標設定、問題認知、問題定義、問題理解)、探索(情報交換、解決策の検索、解決策の統合、解決策の選択)、実行(結果予測、実行計画、進行管理)、吟味(施策の検証、反省・分析、学習・知識化)というチャートを作り、解決策の進捗状況を記録します。
解決策のステップを検討し、解決策の経験を血肉化するときに、結果を吟味します。
26 フロイドの解き直し
ダイエットに成功しても、体重がリバウンドしたら、ダイエットをやり直し、共通ルールのようなものを探し、より良いダイエット方法を探すことで、他の問題に転用できるより一般的な解決策を発見できます。
解決策の経験を血肉化するときに、結果を吟味します。
第2部 サーキュラーな問題解決
原因と結果が因果ループし、究極的な原因にたどり着けない問題解決の総称です。
因果ループを変えることで、問題を解決します。
第5章 問題の認知
27 ミラクル・クエスチョン
ダイエットに成功したことを想像し、膝に負担をかけない有酸素運動の方法を詳しくイメージし、最も実現しやすそうな水中歩行を選び、スポーツジムで水中歩行することを考え、実行します。
ゴールを作り、時間や原因ではなく、解決策や未来に注意を向けるために使用します。
28 推論の梯子
行動を起こすとき、推論の梯子の上にいることを知り、梯子を下りることで、見方をリセットし、上がり直すことで、思考や認識の前提を見直して、問題を認識し直します。
固まったものの見方をリセットし、思考や認識の前提を見直すために使用します。
29 リフレーミング
問題を選び、推論の梯子、現状分析ツリーや因果ループ図を使用して、問題となっている状況を支える認識を特定し、認識の枠組みを変更することで、問題を解決します。
自己啓発本では、よく使用されている方法です。
ものの見方を変えることで、悪循環を抜け出し、行動や状況を変えるために使用します。
30 問題への相談
問題を擬人化し、問題の性質に合った名前を付けます。
問題に苦しめられている主人公に、あだ名を付けます。
まず、問題にインタビューします。
次に、主人公にインタビューします。
問題を擬人化しインタビューすることで、例外を見つけ、問題解決や問題についての再評価の糸口を見出すことができます。
主人公にインタビューすることで、個人と問題を分離することで、個人攻撃に陥らずに問題解決の道を開きます。
問題に取り込まれ何をすればいいかわからないときや問題解決が個人攻撃に陥ったりしたときに使用します。
31 現状分析ツリー
現状分析ツリーを作ることは難しく、行うのは大変です。
複数の問題の関係を把握し、問題の生み出している悪循環を浮かび上がらます。
32 因果ループ図
因果ループ図を作ることは難しく、行うのは大変です。
悪循環・好循環を把握し、要素間の関係を図式化します。
第6章 解決策の探求
33 スケーリング・クエスチョン
今の状態を点数化し、点数の理由を考え、点数を上げる方法を考え、実行することを繰り返します。
具体的な目標を見出し、現状や進捗状況を把握し、次のアクションを生み、良い例外、前向きの変化を捉えるために、使用します。
34 エスノグラフィー
エスノグラフィーを行うことは難しく、大変です。
潜在的なニーズや価値観を把握するために、言語化しない/できないデータが必要なときに使用します。
35 二重傾聴
二重傾聴を行うことは難しく、大変です。
問題の訴えからの解決の手がガリや悲観主義者から抜け出す手がかりをえらいときに使用します。
第7章 解決策の実行
36 ピレネーの地図
解決したい問題のために計画をつくり、この計画を元に、多くの意見を取り入れて実行する計画を作ります。
社会で一般的に行われていることです。
計画を立てるのが難しくとき、集団で意志を決定しなければならないときに使用します。
37 症状処方
取り除きたい問題をあえて促すことで、解決策を実行します。
方法を知っていても、実現するのは難しいです。
解決の努力が問題を生み出す悪循環になっていたり、意識的な努力が余計に問題を閣下させているときに、使用します。
感想
過去に実際に行われた問題解決に関する方法を、37のツールとしてまとめて紹介している本です。
ツールに対して「難易度」、「開発者」、「参考文献」と「用途と用例」が記述されています。
ツールに対して「レシピ」として、ツールを実行する方法と他のツールとの関係性が記述されています。
ツールに対して「サンプル」として、ツールに対する実例が記述されています。
ツールに対して「レビュー」として、ツールに対する見解が記述されています。
問題解決の歴史は、紀元前1570年から2016年までの問題解決について書かれています。
問題解決は、これまでも必要でしたが、これからも必要です。
これだけの問題解決を自分で思いつくことは不可能です。
漠然に本書を読んでも、何も得ることはできないでしょう。
何かで行き詰まった時に本書を読むと、良い問題解決が思いつくかもしれません。
こういう本があるということを知っておくことは大切です。
ダイエット、本を読むやブログ記事を書くなど、具体的な問題に対して解決するには、どうしたら良いのかという課題を持って、本書を読まないと理解することはできませんし、得られることありません。
この本を読むことで、多くの問題解決を得ることができました。
まとめ
次は「独学大全 絶対に「学ぶこと」をあきらめたくない人のための55の技法」を読む予定です。
ご期待ください。